車の運転も無いので焚火前で遅くまで飲んでしまった。
焚火を眺めながらの男2人の話はとても面白いですよ。いろんな本音や昔話が取り留めなく溢れてきます。
途中酔っ払ったと思ったら河原に寝転び夜空を眺めながら身体を冷やして、、。
夜食にはお決まりのカップラーメン。
にゃこ丸はチリトマトヌードルです。
キャンプの夜食にはまたこれが旨いのよ。
2日目の朝ごはんは昨夜の鮎ご飯の残りを雑炊にしたものと目玉焼き。
美味しく頂き出発の準備。
テントの撤収から荷物の搬入で結構時間が掛かります。小一時間かな。
実は出発する時は少し憂鬱なの。
何故かと言うとカヌーに乗ると必ず濡れるからですね。晩秋の四万十川はそこそこ寒いしね。
ドライスーツ着込んでツーリングすれば暖かいけど、それはそれで何か違う気もするし。
でもいざ出発すると直ぐに楽しくなります。小さな舟で川の流れに任せているの自分が自然と一体になったような感覚を感じられる。
例えば野鳥って普通は人が近付いてくると逃げちゃうでしょ? でも、カヌーにのって全く漕がずに流れていると野鳥達は流れて来ているのが人間と判断しないようで一羽も逃げない。
群れの中に入って行っても騒ぎにならないんですよ。
そして群れの中で少しでも動くと大騒ぎ!
みな慌てて叫びながら飛び立ちます。
鴨も、カラスも、トンビも、白鳥みたいな大きめの鳥も。
「なんだお前流木じゃなく人間だったのかー!?」って感じなんでしょーね。
まさしく阿鼻叫喚!
ちなみに魚も一緒です。
木曽川では体調1メートル位の鯉がカヌーの直ぐ真下を子分2匹と共に悠々と横切って行きましたもん。
鳥達は何度か同じ結果なので、鳥って動かないモノには警戒心が無いんだな。俺って流木と同じになれるんだと分かった時の、あの不思議な感覚は今でも心の奥に残ってます。
その日のツーリングも時間はたっぷりありました。漕がず急がず。
天気も快晴が続いてます。
出発して直ぐに勝間沈下橋の下をくぐります。まあまあの高さがある沈下橋です。沈下橋は歩いている人がいると大体手を振ってくれます。
ちと嬉しい!
途中の瀞場でルアーを振ってみるけど全くアタリなし。
アタリ無しでも楽しいので平気!
その日の昼ご飯はミートソースパスタ。
ツーリング時にパスタを茹でるには職人並みの箸さばきが必要です。
一番大きな鍋でもパスタを茹でるには小さいんですね。
小さな鍋でパスタを茹でるとパスタ同士がくっつく。ほっとくとほぼパスタ全員がくっつく。 そこで、箸を使って素早くパスタ同士を外して行くんです。何本も何本も。
それはもう職人技としか表現のしようが無いはず。
そう言う苦労を経て食べるミートソースパスタは、四万十川で食べているというプラスアルファもあり最高っす!
さて、四万十川滞在3日目、ツーリング2日目のテント場は目的地が決まってます。
車を回送した時にヒッチハイクした車を降り、バスに乗り換えた口屋内集落。
この口屋内には雑貨屋さんがあり、冷たいビールや甘いもの、足らない食糧を調達出来るからです。
民宿兼食堂もあるので食事も出来ます。
口屋内集落は川面から20メートル以上あります。
どうして分かるかと言うと、集落から川に降りる階段に白いペンキで数字が書いてます。それが確か20まで書いてました。
雑貨屋のオバさんに聞いたらやはりメートル表示で、増水した時どこまで来たかを知る為だとか。
昨年はすぐそこまで来たよと仰ってました。目の前の大河が20メートル増水って、そりゃあ怖いだろーなー。
ここ口屋内は四万十川中流域で一番の集落です。
地元の人にも一番出会えるスポット。
ここで、前にNHKでみたドキュメンタリー番組に主人公として出ていたお爺さんと話しをしたりしました。
この80歳過ぎたお爺さんが一人で山に入り、仕掛け罠に掛かった大きなイノシシと対峙して、鉄砲で留めをさすんです。 でも何が凄いかって、50キロは有ろうかというイノシシを一人で背負って山を降りるんですよ。
いやー、この人凄いなぁ、会いたいなぁと思っていたにゃこ丸のちょっとしたヒーローです。
このお爺さんも朴訥としておられてて、少し言葉を交わしただけですが、それだけで心が温かくなったとです。
口屋内の夕暮れ前の雑貨屋さんで冷たいビールを仕入れて、日本酒も仕入れて今宵の焚火タイムも心配なし。
夕食はスパムや干物でBBQなのだ。
カッパえびせんなんかも炙る。 カッパえびせんはですね炙ると旨いですよ。
缶詰めはオイルサーディン。これも火にかけるととっても美味しかー。
この夜、口屋内に流れ込む黒尊川のほとり沿いを散歩してると、近くの神社の境内方向からフクロウの鳴き声が聴こえてきました。
今夜もラッキーですな。
口屋内の沈下橋のたもとには何張りかのテントが立っていました。
ちなみにこの口屋内沈下橋は数年前に崩落していま回収中です。 テントの大部分はライダーの方々。
カヌーツアラーは我々だけ。
久しぶりに人の声がする場所で眠りにつきました。
続く