舞妓はん、芸妓はんで
お座敷遊び出張サラリーマン
決死のプロジェクト②

前回は京都で座敷遊びに向けて大プロジェクトが始動した瞬間までをプロジェクトX風にお伝えしました。
この後もトモロヲさんのナレーションを意識しながら読んで頂きたい。

さて、膝を打って大いに賛成の意を示して頂いた大手メーカー管理職のN事務局長。 そのN事務局長が見事な働きを見せてくれます。
彼が次にどうしたかというと、最難関の一見さんお断りの壁をどう乗り越えるか?の調査。

片やにゃこ丸はと言うと、とあるお茶屋の株を爺さんが持っていたんだ、と教えてくれた元上司。
元上司はにゃこ丸の会社の創業家の惣領息子。なのでその爺さんは元会長。
にゃこ丸はその元上司に大きな貸しがある。
その縁で一見さんの壁を乗り越える工作を始めました。

結果的にはN事務局長の調査結果が採用されました。
さらっと流しますが、元会長のお茶屋株は創業家一族で相続はしなかったもよう。

肝心のN事務局長の調査結果はというと、前回お伝えした通りお座敷遊びをアレンジするプロダクションの存在が判明した事とそのコストでした。
コスト的には会員20人全員参加でも少し会費を徴収すれば何とかなるレベル。

コスト面がクリア出来るのであれば次のステップは会員の同意を取り付ける事になります。事務局やましてにゃこ丸の独断で決めるわけにはまいりません。

お座敷遊びプロジェクト開始直後の定例会で資金使い切りが必須である事と、その使い切り方法の選択の提示をしました。
その後はフリートーク形式で会員の意見を聞く事に。
選択肢としての京都お座敷遊びのプレゼンはにゃこ丸の役割。
語りました。邪な思いは胸にしまい。
しかしこの定例会では意外な事に賛同者が少ない事態に。
どうする劣勢のお座敷遊び推進派。

劣勢の原因は会のS会長が、
「お座敷遊びとかはお金持ちのお大尽がする遊びであって、我々クラスの人間が行くべきではない。」
「自分の友人も時々お座敷遊びで京都に行っているようだが、その友人のステイタスが云々。」
お前の友人自慢とか知るか!
俺の欲望優先じゃ!

定例会席上お座敷遊びの言い出しっぺとしてプレゼンをしたにゃこ丸は、S会長のバカな意見を拝聴して燃えました。
ゼッテェ実現させちゃると。
物事を解説するしか能のない奴と、自分の欲望実現を目指す者とのパワーの違いを見ておれと。

定例会の後、その夜の懇親会ではにゃこ丸とN事務局長による反対派の切り崩し工作がスタートしたわけです。
欲望とはかくも恐ろしい!

続きます。