サラリーマンでも出来る大冒険
カヌーツーリング四万十川編③
大きな河原での夜

さて初日のテント場も決めたのでのんびりと昼食の準備を開始。
今日はもうこの場所から動かないと決めたので、昼食もある程度手間を掛けます。
普段ならラーメンかパスタなんですが。

メニューは先程頂いた鮎の炭火焼と鮎汁。
主食はビールです!

と、準備してたら先ほどのオジさんが戻ってこられた。なにかな?と思ってるとまたまたおもむろに「これも食べてや」とまた頂きました。
中身は大きなお握りが2つありました。
「俺は家に帰って食べるから遠慮すんな」とおっしゃる。

オジさんが去られてから、にゃこ丸の人生の目標が定まりました。
「あんな素敵な朴訥な優しいオジさんになる」
それ以来優しいだけを取り柄に生きてきたにゃこ丸でございます!
いやホントに。

さて、ビールの代わりに、ちゃんとしたお握りという最強の主食が揃ったところで昼食スタート。

鮎は落鮎で脂も乗っていてとても旨し!
頭は苦手なんで胴体は丸ごと頂きました。お握りは少しいびつな形だけど、オジさんの不器用さが現れていてホノボノと味わいました。

昼食の後はテント設営ですな。

ここで、カヌーツーリングの装備を紹介します。
カヌー、スプレーカバー(波除)、パドル、ライフジャケット。

小テント、ダウンシュラフ、サーマレストマット、薄い銀マット
ロールテーブル、ガバダウトチェア、ガスランタン、ガスストーブ、ベッドライト、コッヘル一式、箸スプーン、ナイフ、シート状のまな板。

着替え洗面道具等と食材・水および調味料。
それにビールとウイスキー。

これだけの装備をカヌーに積み込んでるんです。沈すると相当大変。

椅子とテーブルは高いけど必需品。無いくて地べたで飲食すると見すぼらしい難民生活っぽくなってしまいます。
石ゴツゴツの河原で寝るのでサーマレストマットも必須。寝心地が断然違います。

テント設営を終えると夕食まで自由時間。釣りをしたり本を読んだり、川に向かって無闇に石を投げたりです。
ただし、この日のテント設営でハプニングが!

テントを組み立てて、さあペグで固定しようと一瞬手を離した隙に突風に襲われて、テントが舞い上がりそして勢いよく転がって行くんですよ。
そのまま見過ごせはもしかするとテント無しの2泊になってしまうわけです。

全力疾走で追いかけたいが、人の頭ほどの石が散らばる河原で全力疾走は無理。
70%位の走力で100メートル以上追いかけて、あわや水没の手前でテントをようやく確保。
ホッとしたよー。

で、ここから自由時間。
にゃこ丸は川岸で気になってた植物の確認の為テント場から少し離れた岸辺を散策。
目指す植物が点在してます。
それは実は小さな大根達。
一本抜いてみると、円錐形の可愛い大根が現れます。
水で洗って齧ってみたら間違いなく大根。少し渋みが強いけど食べられます。
何本かテント場に持ち帰り刻んで塩揉みにしたり、味噌汁に入れたり活用しました。
結構広範囲に広がってました。
ちなみにその後何度も四万十川に行きましたが、ミニ大根に出会ったのはこの年だけです。
何処から種が流れて来たのか?
その日の夕食はお待ちかねの鮎ご飯!
参考にしたレシピはカヌー師匠の野田知佑親分の本に書いてあった鮎ご飯のアレンジ版。
完全オリジナルだと、頭やヒレの部分の骨が気になって味に集中出来なかってんですね。これは前の年に岐阜の長良川で経験済み。
なので今回は頭と背びれ胸びれはとってから使います。

レシピは簡単。
ご飯が炊き上がったら下ごしらえした鮎をご飯に突っ込んで蒸らします。
食べる前に鮎の骨を引き抜くと身とワタだけがご飯の中に残ります。そこに醤油を回して出来上がり。
これを四万十川の天然鮎でやってみたかったんですわ。
もちろん旨い!

夕食を堪能して後は焚火タイム。
ぼんやり焚火を眺めていると、川下の方が少し賑やか。
何かと見てるとどうやら火振り漁をしているらしい。
夜の川で大きな松明で鮎を追って網に追い込む伝統漁法です。
遠くからでも実物が観れると思ってなかったので少し感動しました。

やはり四万十川は川文化の奥行きが広い川だと実感しました。

続く

投稿者: にゃこ丸

毎週日本のどこかを出張しているサラリーマンです。 好きなものは、お寿司、ステーキ、ANAダイヤモンドステータス、猫、芝犬、キャンプ、読書、映画、テレビドラマです。